一関・平泉

再公開は来春以降 旧東北砕石工場・東山 耐震補強など万全期す【一関】

2016年12月から非公開となっている石と賢治のミュージアムの旧東北砕石工場

 一関市東山町松川の石と賢治のミュージアムは、構成施設の一つである旧東北砕石工場の一般公開の再開を、2019年春以降に決めた。耐震補強工事などのため1年4カ月にわたって非公開が続いており、宮沢賢治ゆかりとして人気の高い施設を安全に公開するため、関係各位と検討を重ねている。

 同工場は木造一部鉄骨造り2階建て、延べ床面積751平方メートル。1924(大正13)年に土壌改良材石灰石粉の製造施設として創業し、増築を重ねながら78年まで稼働。同工場花巻出張所技師を務めた賢治がたびたび訪れたといわれている。94年に旧東山町に寄贈され、96年に国の登録有形文化財となった。

 施設の老朽化が激しく崩落の危険性が高まったことから、2015年9月から暫定的に公開と工事を行い、16年12月からは完全非公開となっている。

 同ミュージアムと行政、施工業者らで定期開催している検討会で、建屋の老朽化や見学施設としての整備などについて意見を交換。今夏までに設計を変更して今秋に工事を再開、来春以降に公開を目指すとしている。

 菅原淳館長は「きちんと安全を確保した上で、一般の人が施設を見学できるような環境をつくっていきたい」と話している。

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