奥州・金ケ崎

東北道アクセス向上 県内初、本線直結型 奥州スマートIC開通

テープカットやくす玉開きなどで奥州スマートICの開通を祝った式典

 奥州市と県、NEXCO東日本北上管理事務所が奥州市胆沢地内で整備を進めてきた東北自動車道の奥州スマートインターチェンジ(IC)は21日、開通した。現地で開通式が行われ、関係者がテープカットを行い、待望のスマートIC開通を祝った。

 同日は、オープニングアトラクションで、県立水沢農業高校民族舞踊同好会の生徒18人による「立石百姓踊り」が披露された。開通式には来賓や関係者ら約120人が出席。主催者あいさつで小沢昌記市長は「開通を契機に、産業全般の振興が図られ、高速道を利用した救急救命率の向上、市街地へのアクセスによる市民生活の利便性の高まり、観光イベントへの誘客拡大など市発展の大きな起爆剤となることを強く願う」と述べた。八重樫弘明県土整備部長、松﨑薫東日本高速道路東北支社長もあいさつした。

 来賓祝辞や事業経過報告に続き、市立小山東幼稚園の園児らが見守る中、関係者がスマートIC上り線入り口でテープカットを行い、くす玉を開いて開通を祝った。

 奥州スマートICは、県内では矢巾(3月24日開通)に次ぐスマートICで、本線直結型としては初。自動料金収受システム(ETC)専用のICとして整備された。総事業費は約35億円。

 水沢ICから南に6・6キロ、平泉前沢ICから北に10・9キロに位置。上り線は市道附野下笹森線から、下り線は県道衣川水沢線からそれぞれ本線に接続する。ETC搭載車が24時間利用できる。

 同スマートICの開通により、物流の効率化による地域産業の活性化、救急医療施設へのアクセス向上による救命率の向上、居住者・来訪者の利便性向上が期待される。

 農畜産物集出荷施設から関東方面への出荷時間が短縮し、物流効率化が図られ、周辺に立地する製造加工企業の原材料資材の搬入や製品搬出など生産活動面の効果が期待される。

 第2次救急医療機関の県立胆沢病院から第3次救急医療機関の県高度救命救急センター(岩手医科大附属病院)への患者搬送時間が16分ほど短縮する。

 近隣市町への通勤や買い物、旅行などのほか、自然環境を活用した観光やグリーンツーリズムへの来訪者の利便性が図られる。

 上下線を合わせて、1日に1200台の交通量が見込まれている。

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