北上・西和賀

ごう音、舞う水しぶき 湯田ダム 放流イベント始まる【西和賀】

湯田ダムで行われたクレストゲートからの放流

 湯田ダムの放流イベント「錦秋湖スプリング放流inにしわが」は21日、西和賀町杉名畑の同ダムで行われた。青空が広がる同日は県内外から集まった多くの観光客やダム愛好者が、ごう音とともに水しぶきを舞い上げながら、雪解け水が勢いよく流れ落ちる光景を堪能していた。

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 計画規模を超える洪水時の放流で開門する非常用のクレストゲートの点検を兼ねた融雪期の水位調整として実施。昨年に続き、国土交通省東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所が町観光協会や県企業局、東北自然エネルギーなどとの共催で企画した。

 放流開始を知らせるサイレンに続いて、六つあるゲートのうち、両端から真ん中へ順に2ゲートずつ開き出すと、融雪でほぼ満水のダムの水が次々と放水。最大で毎秒48トンが放流された。

 約80メートルの高さから一気に放流される様子は圧巻で、水しぶきが上がったところには虹がかかっていた。来場者は見学場所まで届く水しぶきを浴びながら、普段はなかなか目にすることができない貴重な様子を写真や映像に収めていた。

 宮城県利府町の中田由美子さん(33)は「湯田ダムの放流は初めて見た。水しぶきや音がすごくて迫力がある」と目を輝かせていた。

 イベントは22日まで。時間は午前10時~午後3時。来場者にはダムカードが配布されるほか、ダム堤体内見学(予約者優先で当日受け付けが必要)を開催。湯田ダムまたは湯田貯砂ダムカード提示で西和賀公社が管理運営する町内観光施設での割引特典がある。

 同事務所湯田ダム管理支所の山内純一支所長は「湯田ダムの放流はなかなか目にすることができないので、この機会にぜひ足を運んでもらいたい」と来場を呼び掛けた。

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