一関・平泉

餅食の魅力 動画発信 一関推進会議 作品完成、ネット公開へ

もち食推進会議の総会でお披露目されたPR動画。今後はインターネット上での公開を予定している

 インバウンド(訪日外国人旅行者)の誘客などを目的とした農林水産省の「食と農の景勝地」に一関市・平泉町が認定されたことに伴い、実行組織となる一関もち食推進会議(佐藤晄僖会長)が餅食の魅力を発信するために作成を進めていたPR動画が完成した。今春閉校した本寺中学校などを舞台に、一関地方に餅食文化がいかに根付いてきたかをストーリー仕立てで紹介する内容。今後インターネット上で公開する予定で、餅食文化を動画で世界にアピールする。

 もち食推進会議では、餅食の魅力発信の一環として、ネット上やイベントなどで上映するために、2017年度事業で新たにPR動画作成に取り組んだ。CMのトップクリエーターらの協力を得ながら、約1年がかりで季節に合わせた餅との関わりを撮影。一般市民もエキストラで出演し、本寺中学校の行事と連動させてセリフも交えた「セミドキュメンタリー」となっており、人々の生活、習わしに餅が欠かせないことを紹介する内容とした。

 2分50秒の短編バージョンが完成し、24日に開かれた同会議の総会の席上で披露された。同校で受け継がれてきた鶏舞や、食卓で餅を食べる様子などを紹介。中には「餅本膳」の体験学習に生徒が臨むシーンもあり、同会議の佐藤育郎副会長が膳の餅を食べる順序などの作法を指導し、生徒が緊張した表情で餅を食べる様子が映し出されている。

 動画を見た佐藤会長は「生活と餅を取り込んでおり、田舎で少しずつ忘れられてしまいそうな文化を消さないためにも、餅食文化を役立てていく内容になっている」と評価した。

 短編は今後、市の公式観光サイト「いち旅」で5月以降に公開する予定。60分程度の長編バージョンについても編集作業を進め、完成後には市内の映画館などでの上映も計画しており、観光振興を官民一体で進める地域組織(DMO)の世界遺産平泉・一関DMOの活動の一環でプロモーションにも活用していく。

インバウンド誘客に力 今年度総会 出前授業や新商品開発も

 一関もち食推進会議(佐藤晄僖会長)は24日、2018年度総会を一関市田村町の蔵元レストランせきのいちで開いた。「食と農の景勝地」に認定された一関市・平泉町の実行組織として、「もち食儀礼出前授業」の実施や新商品開発などを盛り込んだ18年度事業計画を決め、一関の餅食文化をPRしながら、観光客の増加を目指していく。

 総会には会員ら約20人が出席。初めに、佐藤会長が「餅の聖地としての確立を目指した取り組みが着実に動き始めている。今後も協力をお願いしたい」とあいさつ。

 今年度事業計画では、「餅による産業化とそれを支える文化伝承のための活動を通じた地域活性化」とする会の設置目的に基づき、餅食文化に対する市民のさらなる意識醸成に努めるとともに、食と農の景勝地の取り組みをさらに推進することで、餅食と農業、地域の観光資源の活用により積極的なインバウンド(訪日外国人旅行者)の誘客を図る。

 具体的には、ブランド構築強化のため、事業者間の新規事業連携の開発や、販路拡大に向けたテストマーケティング(試験販売)に対する支援を行うこととし、地域内に専門コーナーを設置してデータの収集・分析を進める。17年度事業で作成した餅食文化のPR動画の拡散を図るとともに、インバウンドのリピーター確保につなげるために「一関、平泉ならでは」の体験型周遊ルートをつくり、テストツアーを実施する。

 若い世代に餅食文化を理解してもらうため、市内の小中学校と連携して餅本膳を体験する出前授業を実施。餅料理の新メニュー、新商品の開発に向けた基礎資料とするために作成を進めている餅のデータベースのさらなる拡充を目指す。総会では役員改選も行われ、佐藤会長を再任した。

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