一関・平泉

無量光院跡 観光客に往時の姿 園池へ注水、あすから公開【平泉】

無量光院跡の園池で始まった湛水作業

 平泉町は、世界遺産「平泉の文化遺産」の構成資産で国特別史跡の無量光院跡で26日、園池に水を張る作業を始めた。発掘調査を基にした庭園の復元が進む中、往時の景観を再現することで価値を分かりやすく伝えるのが狙い。大型連休が始まる28日からは、池に水をたたえた姿で11月25日まで一般公開される。

 園池に張る水は照井土地改良区の協力により照井堰(ぜき)用水から引いた。注水作業では、町の担当職員が取水口を開き湛水(たんすい)開始。2017年度に池底の掘削と拡張、県道平泉停車場中尊寺線(中尊寺通り)沿いの護岸工事を行った池北東側部分の状況を確認しながら、水がたまる様子を見守った。

 無量光院跡は、奥州藤原氏3代秀衡が京都・宇治の平等院鳳凰(ほうおう)堂を模して建立した寺院跡。東西約140メートルの広大な池の中に中島、東島、北小島を配した浄土庭園で、池に水を張っての一般公開は世界遺産登録翌年の12年度から実施。復元整備が進んだ16年度からは、春から秋の長期間にわたり水をたたえた史跡公園として暫定開園している。

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