奥州・金ケ崎

新緑の中 伸び伸び 今シーズン放牧開始【奥州】

2018年度の馬の放牧が始まった奥州市衣川の市営日向牧野
今シーズンの放牧が始まり、広い草地に放たれた牛
馬7頭 市営日向牧野

 奥州市衣川の市営日向牧野で11日、2018年度の馬の放牧が始まった。初日はJA岩手ふるさと馬産部会(岩清水忠男部会長)の生産者が育てている7頭が入牧し、広々とした草原を元気に駆け回った。

 生産者やJA、市などの関係機関から15人ほどが出席して開牧式が行われ、岩清水部会長は「放牧日和の好天に恵まれた。伸び伸びと、存分に草を食べて大きくなってもらえれば」とあいさつ。シーズンの安全祈願が行われた後、予防注射などを済ませた農用馬、乗用馬などが手綱を解かれ、草地に放たれた。

 同JA衣川地域センター営農経済課によると、当初は牧草の育ちが悪かったが、ゴールデンウイーク期間前までの気温上昇で草が伸び、「ちょうどよい状況になった」という。馬たちは牧野を軽快に走り、のんびりと草をはみながら思い思いに一日を過ごしていた。

 同牧野は面積約30ヘクタール。東京電力福島第1原発事故に伴う放射能の影響で12、13年度は放牧を休止したが、除染作業により放射能の許容値をクリアした約3・7ヘクタールの区域で14年9月から再開した。

 今年度も同区域で受け入れ、9頭が入牧予定。放牧期間は10月10日までを見込んでいる。

牛90頭 種山高原牧野

 奥州市江刺米里の種山高原牧野で11日、今シーズンの放牧が始まった。畜産農家から運び込まれた牛が、広々とした草地に放たれた。

 同日は、同市と金ケ崎町から約90頭が放牧された。トラックに乗せられて到着した牛は、消毒や採血などを済ませた後、新緑に包まれた牧野に放たれ、広い草地を駆け回ったり、牧草をはんだりして思い思いに過ごしていた。

 黒毛和牛4頭を放牧した同市江刺広瀬の後藤正さん(62)は「放牧された牛は牧草を食べ、運動することで健康に育つ。大きくなって戻って来るのが楽しみ」と話していた。

 同牧野の放牧面積は102・5ヘクタール。昨シーズンは5月12日から10月31日までの173日間に前年度より24頭多い267頭を放牧した。今シーズンの放牧は同じく10月31日まで予定されている。

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