粘土こねて、丸めて 園児がかわらけ作り【奥州】
6月に奥州市内で催される「胆沢城あやめ祭り」に向けて14日、夢あかりに用いるかわらけ(素焼きの杯)の制作が始まった。同市水沢字日高小路の認定こども園・日高ななつ星(千葉正睦園長、園児164人)の園児が一生懸命粘土をこね、自分だけのかわらけを手作りした。
祭り当日、夢あかりで使うかわらけと風よけカバーを制作してもらおうと、市埋蔵文化財調査センター職員が市内の幼・保育園、小学校などに出向く「まいぶん出前体験隊『作って灯(とも)そう夢あかり』」の一環。
この日は、同センターの千葉俊彦管理係長ら4人が同園を訪問。3~5歳児がクラスごとに取り組み、粘土を丸めたり平たくしながらかわらけの形に整え、裏面に自分の名前を入れて仕上げた。
すみれ組の坂田奨真ちゃん(4)は「作るの楽しいし、うまくできたよ」と満足げ。千葉係長は「あやめ祭りに来てもらい、子供たちには自分の作った物を見てほしいし、親御さんには胆沢城の歴史を知るきっかけにしてほしい」と話していた。
かわらけは乾燥させた後、窯で焼いて完成させる。同センターでは今後も金ケ崎町のたいよう保育園を含めた施設を訪れ、来月初めにかけて順次制作への協力を得る。
胆沢城あやめ祭りは来月23、24の両日、同市水沢佐倉河の国指定胆沢城跡で開催。
子供たちが作った夢あかりは、23日夕のイベント「千年の夢あかり」で点灯される。