一関・平泉

高山植物 写真で紹介 「花の百名山 栗駒山」発刊 国定公園50周年を記念【一関】

栗駒山の山開きに合わせて発刊されるハンドブック「花の百名山 栗駒山」。栗駒国定公園指定50周年の節目に当たり、山開き登山ツアー参加者には記念品として配布される
山開きツアー参加者に贈呈

 岩手、秋田、宮城の3県にまたがる栗駒山(1626メートル)の山開きに合わせ、一関の自然刊行委員会によるハンドブック「花の百名山 栗駒山」が発刊される。2018年は、栗駒山を含む山域が1968年に栗駒国定公園に指定されてから50周年の節目に当たり、一関市観光協会は19~20日の山開き登山ツアー参加者に記念品として贈呈する。同山域の豊富な高山植物がカラー写真で一覧でき、登山シーズンに必携の一冊になりそうだ。

 「花の百名山 栗駒山」は新書判、フルカラー105ページ。同委員会が98年に刊行した「栗駒山の自然を訪ねて」を基に高山植物に特化した内容で、「栗駒山-」よりも軽く、野外の観察でも持ち運びやすい大きさとなっている。

 編集は「栗駒山-」も手掛けた同委員会事務局の八重樫隆さん(65)=同市真柴=が担当した。ブナ林をはじめ、須川高原温泉や名残ケ原、昭和湖、磐井川源流、山頂に至るまで、ヒナザクラやイワカガミなど約170種の高山植物の写真を登山コースに沿って配置し、見どころを紹介している。当時の写真はフィルム撮影されてから約20年が経過したため、大半を撮り直して収録した。随筆集「花の百名山」で栗駒山の花を取り上げた女性作家・田中澄江さんにインタビューした思い出も掲載している。裏表紙には一関に残る伝説「小松姫」のイメージキャラクターをあしらった。

 今回の発刊は、栗駒山誘客事業を市から委託された同市観光協会が、発行所の一関プリント社に依頼したのがきっかけ。高山植物のほか、市内8地域の名所やイベントも合わせて紹介している。

 同市観光協会の菅原清忠事務局長は「国定公園指定50周年の節目もあり、記念になる物を皆さんに示したいと、従来よりも登山しながら手軽に見られる本をお願いした。これから紅葉まで続く登山シーズンにぜひ利用してもらいたい」と話す。

 初版は300部、価格は1冊税込み1000円。同市観光協会が山開き登山ツアー参加者に配布するほか、一関プリント社や市観光協会、北上書房、須川高原温泉などで販売される。

 問い合わせは一関プリント社=0191(23)4586=へ。

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