一関・平泉

おくのほそ道の風景地 保護、発信策協議 全国17市町ネットワーク 平泉で来月総会

「おくのほそ道の風景地スタンプラリー」の台紙

 国指定名勝「おくのほそ道の風景地」がある全国17市町で構成する「おくのほそ道の風景地ネットワーク」は、6月21日に平泉町で2018年度総会を開く。総会には構成市町の代表が出席するほか、一般も聴講できる講演会も開催。江戸時代の俳人松尾芭蕉が著した「おくのほそ道」に係る景観の保護や連携によるPR施策の在り方などを協議する。

 おくのほそ道の風景地は、芭蕉の紀行文「おくのほそ道」に関係する優れた風致景観を保護するため、14年に紀行文に記された地から10県、13カ所を国が名勝として指定。同町は「金鶏山」「高館」「さくら山(束稲山)」の3カ所が対象で、現在は追加も含め12県、25カ所が指定されている。

 同ネットワークは、名勝に指定された全国の自治体が連携し、風景地の保存やその魅力を全国に広く発信していこうと同年設立。総会は構成市町持ち回りで開かれ、17年度は「象潟および汐越」などが指定された秋田県にかほ市で開催した。

 同町では初となる第5回総会は、来月21日午後2時から町役場で開催。3時30分からは平泉文化遺産センターに会場を移し、名勝地や遺跡、文化的景観の保護を調査研究する文化庁文化財部記念物課主任文化財調査官の平澤毅氏を講師に「名勝地の保護とおくのほそ道の風景地」と題した講演会を開く。

 翌22日には総会出席者が同町の名勝指定地3カ所を見学するほか、世界遺産の構成資産にもなっている中尊寺、毛越寺、無量光院跡を訪れる。

 講演会は一般も聴講できるが事前の申し込みが必要。問い合わせは町観光商工課=0191(46)5572=へ。

全国25カ所目指せ踏破 スタンプラリー実施

 全国25カ所の国指定名勝「おくのほそ道の風景地」を巡り、設置されたスタンプを集める「おくのほそ道の風景地スタンプラリー」は、11月25日まで行われている。

 おくのほそ道の風景地の魅力を全国に発信する取り組みの一環で、各名勝地に用意された台紙に全てのスタンプを集めると、踏破賞としておくのほそ道の終着地となる岐阜県大垣市の特産品が、5個以上集めると参加賞が贈呈される。両賞の対象者には抽選で関係市町の特産品が当たるダブルチャンス賞も用意されている。

 平泉町内にある名勝地のスタンプ設置場所は「金鶏山」が平泉文化遺産センター、「高館」「さくら山」が高館義経堂で、台紙は各スタンプ設置場所と町役場(数量限定)で配布。台紙の代わりにスマートフォンを使ったスタンプラリーも併せて実施している。

 問い合わせは大垣観光協会=0584(77)1535=まで。

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