花巻

自社ブドウ使用で金賞 女性審査員の世界コンクール 大迫エーデルワイン 出色の出来評価【花巻】

コンクール金賞を喜ぶエーデルワインの行川醸造技師長(左)と佐々木さん

 花巻市大迫町のエーデルワイン(藤舘昌弘代表取締役社長)の赤ワイン「ドメーヌ・エーデル ツヴァイゲルトレーベ 2015 天神ケ丘畑」が、女性審査員による第12回フェミナリーズ世界ワインコンクールでゴールドメダルに輝いた。同社の圃場(ほじょう)栽培のブドウを使用したワインがコンクールで金賞に入るのは初めてで、良質なブドウと醸造技術がかみ合った出色の出来が評価された。

 4月にパリで開かれた同コンクールには約4300アイテムが出品され、世界28カ国から約450人の女性が審査に参加した。金賞は980点が選ばれ、このうち日本ワインは7点が受賞。同社は第11回コンクールでも「シルバー 赤沢メルロー2014 赤」が金賞を獲得しており、2年連続の快挙となった。

 「ドメーヌ・エーデル ツヴァイゲルトレーベ 2015 天神ケ丘畑」は辛口のフルボディー。アルコール分は13%。紅茶、ウーロン茶やベリーを思わせる甘い香りがあり、しっかりした渋みと果実味を感じられる。

 ツヴァイゲルトレーベは粒が密集して割れたり、雨が降ると水分を吸って皮が裂けたりするため栽培に手間がかかる品種。15年は8月上旬まで高温、少雨で日照も多く生育が早かったが、収穫前に雨に見舞われ、粒抜き作業に追われたという。

 当時、製造部原料担当だった総務部の佐々木俊洋さん(30)は「炎天下の作業は大変だったが、良いブドウができた。自社圃場で管理するブドウがおいしいワインになり、それを認めてもらえたことはうれしい」と喜ぶ。

 行川裕治醸造技師長(43)は「しっかりした味わい、力強さが出ているので女性の評価が高いのに意外さもあるが、手をかけたブドウがあってこそ良いワインを造ることができた。女性へのプレゼントにぴったりだし、男性にも好まれる味なので2人で一緒に開けてもらうのもいい」と語る。

 1199本を製造し、価格は720ミリリットルで4000円(税別)。販売開始は6月2日の予定だが、今月26、27の両日に同町で開かれる「日本ワインフェスティバル花巻大迫2018」に合わせ、同社のワインシャトー大迫で先行発売する。

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