北上・西和賀

指差喚呼で安全確認 JR盛岡支社 異常時想定し訓練【北上】

ITS実践報告会で指差喚呼で安全確認する作業員

 JR盛岡支社は24日、北上市村崎野の村崎野イーハトーブトレーニングセンター(MIV)研修棟敷地内で「ITS実践報告会」を開き、参加した社員らが異常時対応を想定した訓練の中で、指差喚呼による安全確認の重要性を再認識した。

 ITSとは「意識を込めた(I)正しい(T)指差喚呼(S)」の略称。同報告会は、設備故障や輸送障害などの対応訓練で、安全確認の精度向上に有効とされる指差喚呼を実践し、設備部門社員や同社パートナー会社社員の対応能力と安全意識の向上を図るのが狙い。

 教育訓練設備であるMIV開設を機に、2012年から毎年開催しており、7回目の今回は社員ら関係者約120人が参加。このうち同支社設備部門やパートナー会社の8チーム約40人が、指差喚呼による安全確認をしながらの作業をそれぞれ発表した。

 最初に登場した同支社の青森保線技術センターの5人は、列車が在線(走行または停車)していないのに「在線」状態となっているため、後続列車が赤信号により発車できないという想定で開始した。

 5人が現状と復旧作業の内容や必要な機材について共に認識した後、作業員のより一層の安全確保のために当該区間に列車が進入できない措置を講じた上で、一つ一つの作業で対象物に対して指差喚呼を実践しながら作業に取り組んだ。

 同支社の吉田幸夫設備部長は「安全確保は鉄道事業の最優先課題。利用者や列車の安全を守っていくために、指差喚呼による安全確認を徹底していく」とし、「そのために(ITS)実践報告会を継続する」と力を込めた。

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