一関・平泉

奥州藤原三代思い描き ライス・アートinひらいずみ 有色米を手植え

水田内に張った図柄の縁取り線に沿って、有色米の苗に植え替える緑が丘中の生徒

 さまざまな色の稲を使い、水田に絵を描く「ライス・アートinひらいずみ」の田植え(農事組合法人アグリ平泉主催)は26日、平泉町長島字矢崎地内で行われ、参加者が青空の下、出穂後の絵の出来を思い浮かべながら4種類の有色米を手植えした。

 ライス・アートは、葉や稲穂の色が異なる種類のコメを植え分けて水田に絵を浮かび上がらせるもので、同法人では農業体験を通して地域交流や農業、観光の融合を図ろうと、2009年度から一関遊水地第2地区内の圃場(ほじょう)で実施。10年の節目となった今回は、奥州藤原氏の初代清衡、2代基衡、3代秀衡の3人像をテーマとした。

 田植え作業には一般参加のほか、同日から農村体験で同町を訪れている相模原市立緑が丘中学校の3年生を含む約250人が参加。事前に植えられたひとめぼれの苗のうち、図柄の部分を縁取り線に沿って紫稲の「紫大黒」、黄色稲・白稲の「ゆきあそび」、赤稲の「べにあそび」の有色稲に植え替えた。

 緑が丘中の生徒は、はだしで泥だらけになりながら田植えを体験。松元一夏さんは「泥の感触にびっくりしたけど、すぐ慣れて気持ちよかった。みんなで一つのものを作り上げた達成感でいっぱい」と笑顔を見せた。

 作業後には、豆ご飯のおにぎりとカステラ揚げをおやつに、一関市舞川の郷土芸能「蓬田神楽」を鑑賞しながら参加者同士の交流を深めた。

 ライス・アートは稲が成長する6月半ばには絵柄が見え始め、稲刈りは10月下旬を予定。同法人の佐々木正代表理事は「2、3年続けばと思っていたライス・アートも10年を迎えることができた。子供たちの農業体験の場としても今後も続けていきたい」と語った。

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