焼石連峰山開き 新緑眺め、登頂目指す【奥州】
岩手、秋田両県にまたがる焼石連峰の山開きが3日に行われ、夏山シーズン本番を迎えた。朝から青空が広がる中、県内外から多くの登山客が入山。大自然の鮮やかな新緑を満喫しながら主峰・焼石岳(1548メートル)の登頂を目指した。
本県側の奥州市胆沢若柳のつぶ沼園地で行われた安全祈願の神事には、主管する焼石観光開発連絡協議会や胆沢山岳協会の関係者、登山客ら約200人が出席。同協議会長の小沢昌記市長、小野寺隆夫市議会議長らが玉串をささげた。
小沢市長は「例年になく素晴らしい天候の下、山開きができた。思わぬ事態が起こるのが山。油断をせず、山登りの達成感を経験してほしい」とあいさつ。秋田県側の関係者と同協会とのピッケル交換で交流促進を願ったほか、テープカットで山開きを祝った。
つぶ沼コースから入山した登山客は、石沼や銀明水、泉水沼などを経由。雪解け水でぬかるむ道に足を取られながらも休憩したり、高山植物を眺めたりしながら自分のペースで歩を進めた。
仙台市から訪れた会社員の男性(48)は「焼石岳は初挑戦なので朝早くから来た。豊かな自然風景を楽しみながら登りたい」と笑顔だった。