県内外

ブロック塀緊急点検結果 不適合3カ所確認 一関、遠野両市、撤去へ

 県教委などは、27日までに県立学校(教職員住宅含む)や市町村立学校のブロック塀の緊急点検の結果を発表した。市町村立学校では3カ所で建築基準法施行令で定められた高さを超えるブロック塀などが見つかった。県立学校では法令に適合しないブロック塀はなかった。

県立学校 経年劣化課題に

 今月18日に発生した大阪北部を震源とする地震で、倒れたブロック塀の下敷きとなり、女子児童が死亡した事故を受け、県教委はブロック塀のある県立学校や教職員住宅で緊急点検を実施。この結果、学校では奥州市の水沢高校、教職員住宅では一関、奥州、北上、釜石、一戸、山田、洋野の7市町にある教職員公舎11カ所でブロック塀が確認された。

 水沢高校は一級建築士の資格を持つ職員らが法令の基準に適合しているか目視で確認したほか、ハンマーでブロック塀をたたいて劣化具合を調べたところ、既往の揺れが起きても直ちに倒れる恐れはないと判断した。

 教職員公舎のほとんどは現行法令以前の施工でいずれも30年以上が経過。ブロック塀の耐用年数から見れば経年劣化は否定できないとし、県教委教育企画室の佐藤博行学校施設課長は「どの塀も古く、これまで経験したことがない揺れの地震が来ないとは言えない。撤去や不安を感じない高さまで塀を低くするなど対応をできるだけ早く検討したい」としている。

 市町村立学校では、14市町村でブロック塀が確認された。このうち9市町村は目視点検で法令に適合していることを確認。一関市と遠野市の各1カ所で法令基準の高さ2・2メートルを超えるブロック塀が見つかり、立ち入りを禁止して安全を確保し、今後撤去する予定。遠野市ではこのほか、1カ所で劣化したブロック塀を撤去、フェンスに改修する方針を示している。

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