岩手連合、車両披露 全日本学生フォーミュラ 一関高専と岩大で構成 EVクラス優勝狙う
9月に静岡県で開催される第16回全日本学生フォーミュラ大会に出場する一関高専と岩手大で構成する「岩手連合学生フォーミュラチームSIFT」は26日、県庁で記者会見し、EV(電気自動車)クラスに出場する車両を披露した。旋回性能などを強化し本県企業の技術協力を得たマシンで、2016年以来となる同クラスでの優勝を目指す。
大会は9月4~8日の日程で、静岡県の小笠山総合運動公園で開かれる。ICV(ガソリンエンジン車)クラスに109チーム、EVクラスに29チームの計138チームの参加申し込みがあり、98チームを上限として書類選考で決定する。
同チームは昨年、電気系統のトラブルによるリタイアで19チーム中6位。ベスト電気回路設計賞を受賞した。
今回のチームは、一関高専17人、岩手大3人で編成。旋回性能やコックピットの強化をコンセプトにマシンを製作。全長は2・7メートル、幅1・5メートル、重量340キロ。
一関高専が独自に開発した車両の旋回性能を向上させる「2モータトルク差増幅型TVD」に加え、モーターの出力を制御しタイヤに適切なトルクを伝える「トラクションコントロール」を新たに追加し旋回性能を強化した。さらに、ドライバーの車両操作性を向上させるため、コックピットでの最適な運転姿勢を実現したシートを設計。また、フレームや各パーツに県内企業の技術協力を得て大会に臨む。
プロジェクトリーダーを務める一関高専機械工学科4年の佐藤凜太郎さん(18)は「企業の協力を得ているので、去年達成できなかった完走を目指し優勝を果たしたい」と意欲を語った。