花巻

600人集い偉人しのぶ 賢治祭 朗読や合唱披露【花巻】

賢治祭で「ポラーノの広場の歌」を歌う南城小の4年生

 詩人・童話作家の宮沢賢治(1896~1933年)の命日に合わせた「賢治祭」(宮沢賢治記念会主催)は21日、花巻市内で開かれ、県内外の賢治ファンら約600人が集い、朗読や合唱、演劇などを通じて賢治の在りし日をしのんだ。

 雨天のため会場を同市桜町の「雨ニモマケズ」詩碑前から同市南城の南城小学校体育館に変更して行われ、賢治の遺影が掲げられたステージに献花して黙祷(もくとう)し、精神歌を斉唱した。上田東一市長は「賢治の生家と雨ニモマケズ詩碑の間にある豊沢橋が開通し、親柱に銀河鉄道の夜の彫刻を取り付けたのでぜひご覧になってほしい。思い出に残る賢治祭になってほしい」と歓迎の言葉を述べた。

 続いて南城小学校の4年生95人が、緑色のベレー帽とベストを身に着けて賢治の生涯を紹介し、賢治先生にささげる歌として「ポラーノの広場の歌」を合唱した。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンターの富山英俊代表理事が声色を変えて「永訣の朝」を朗読したほか、花巻小4年生の合唱や南城中、花巻中、花巻東高、富士大の生徒による朗読、花巻北高合唱部や桜町ママさんコーラスの合唱、花巻南高演劇部の「なめとこ山の熊」、花巻農業高鹿踊(ししおど)り部の「一番庭」などが演じられた。参加者は賢治作品の数々を鑑賞し、温かい拍手を送って出演者を励ました。

 賢治祭は4年ぶり5回目の参加という盛岡市の佐藤康友さん(53)は「賢治作品に触れ合うことができ、才能あふれる賢治さんを感じられるので楽しかった」と語っていた。

momottoメモ

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