奥州・金ケ崎

教え守り継承誓う 金津流野手崎獅子躍相伝式【奥州】

金津流野手崎獅子躍の第三代相伝式。伝授書を受け、謝辞で決意を語る中川さん(中央)

 奥州市江刺梁川地区に受け継がれる金津流野手崎獅子躍(おどり)(菊池司庭元)は第三代相伝式を7日、同市江刺梁川字日ノ神の梁川保育所園庭前広場で行った。研鑚(けんさん)を重ねてきた9人が新たに伝授書を受け、郷土芸能のさらなる伝承へ決意を新たにした。

 関係者らで組織する実行委や来賓、地区民らが出席し、広場中央にやぐらが組まれる中で古式にのっとり神事、儀式が行われた。伝授書渡之儀(わたしのぎ)では、本體(ほんたい)之巻朗読に続き、師匠がやぐらの上から伝授書をひもでつるして下ろし、第三代相伝者を代表して中立の中川優真さん(同市江刺梁川)が受け取った。

 師匠を代表し、第二代の髙橋誠さん(同)が祝辞を述べ「どんなときでも心を込め踊ることが、さらなる向上につながる。根本が祈りであること、これまで伝承に関わった全ての人の精神を受け継ぎ、師匠として今後の活動に取り組んでいただきたい」と激励した。

 門人謝辞では、中川さんが「金津流獅子躍の教えを守り、引き継いでいくことを誓う」と決意を表明。本式による「礼庭」を披露した。

 同獅子躍は梁川野手崎地区の青年会が1971年に金津流梁川獅子躍の庭元に入門し、81年に相伝を受けて独立。2012年に市無形民俗文化財に指定された。相伝式の実施は第二代相伝の1997年以来。

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