花巻

独特の作品世界で魅了 けやきラウンジ 種倉さんが個展【花巻】

独特の作品世界で鑑賞者を楽しませている種倉さん

 日本美術家連盟会員で岩手大名誉教授の種倉紀昭さん(74)=盛岡市=による作品展は、花巻市立東和図書館内けやきラウンジで開かれている。抽象的テーマを具象絵画の手法を織り交ぜて表現するなど、種倉さん独特の作品世界が鑑賞者の目を楽しませている。30日まで。

 出品は大小14点。画材は多彩で油彩画に金箔(ぱく)やアクリル板、ガラスキューブなどを張り付けてあり、種倉さんの豊富なアイディアが垣間見える。

 中でも、死者と生者が行き交う異界伝説と自らの心情を重ねたというシリーズ絵画「ニライカナイ」は、会場でひときわ大きな存在感を放つ逸品。たくさんの動植物が海や空のイメージの中に浮かぶ「2018-Ⅳ」、深い青色と絵画に張り付けられた貝殻、小石などが海を想起させる「2018-Ⅰ」が注目を集めている。

 種倉さんは「ニライカナイのシリーズは悩みを抱えていた頃に生まれた作品で、光る物や青い物に希望を託した。みんなに分かってもらえなくても仕方ないが、見る人に何かを感じ取ってもらえたらうれしい」と話す。

 午前10時30分~午後6時(最終日は同4時終了)。問い合わせは同ラウンジ=0198(42)3205=まで。

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