北上・西和賀

地場産にこだわり そば店「神楽屋」 岩崎地内にオープン 来店客、自慢の味を堪能【北上】

「神楽屋」で岩崎産のそばを味わう来店客

 栽培から提供まで一貫して地場産にこだわったそば店「神楽屋」が6日、北上市和賀町岩崎地内にオープンした。来店客が早速味わい、千葉晃史代表(36)=同町岩崎新田=は「多くの方に支えられ開業した。岩崎産のそばがおいしいと思ってもらえるよう頑張る」と意欲を語っている。

 提供するそばは自然農法で1・5ヘクタールに自家栽培した物のほか、地元生産者からも調達。石臼で製粉し、手打ちで提供している。カツオの芳醇(ほうじゅん)な香りが漂うつゆも自家製。メニューは十割そばなど4品でスタートし、添えられる野菜類も地場産を中心に選定している。今後は季節限定メニュー、そばが原料のスイーツなどを準備する。

 初日は神事の後、地元の岩崎鬼剣舞が門付けして開店。オープンを聞き付けた来店客が押し寄せ、完売の盛況となった。

 千葉代表は一関市出身。NPO法人職員として夏油地域の活性化に取り組み、2012年に地区内の古民家に移住。地区内に開設された「そばブランド研修センター」でそば作りの技術を習得した。

 10代から延べ約2000店を食べ歩いたそば好き。畑によって味が変わるのを知り、「本県産は全国では評価が高くない。栽培方法でどれだけ変わるか試してみたい」と開店を熱望。市のクラウドファンディング型ふるさと納税寄付を基にした新事業創出支援事業補助金に採択され、開業にこぎ着けた。

 地場産重視と地区内での開業は、岩崎への恩返し。「もう地元の人間になったつもり。大好きな岩崎のため一役担いたい」と展望する。

 店名は千葉代表が暮らす地区名「神楽」から取った。店は市立鬼の館に隣接し、土地とともに市から借用。これまで複数の個人・団体が事業を経営してきたが、近年は長らく昼の営業がなかった。同館の島津秀仁館長は「互いを案内し合い、ウィンウィンの関係になれれば」と波及効果を期待している。

 営業時間は午前11時~午後3時で、月曜定休。隔週で火曜の休みも設ける見込み。金―日曜は午後5時30分~9時も営業する。問い合わせは同店=0197(72)8588=へ。

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