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全厩舎立ち入り検査

水沢競馬場で行われた厩舎への立ち入り検査

 岩手競馬の出走馬から3例目の禁止薬物が検出された問題を受けて、県競馬組合は9日、水沢、盛岡両競馬場の全厩舎(きゅうしゃ)の立ち入り検査を実施した。同組合職員や県調騎会などの代表計13人が3班編成で水沢26厩舎、盛岡11厩舎の全棟の状況を確認した。

 所属馬から7、9、10月に各1頭の禁止薬物陽性馬が発生した奥州市の水沢競馬場内の厩舎では午前中に立ち入り検査が行われ、8人が2班に分かれて各厩舎を巡り、入念に状況を調べていた。

 同組合では今回の問題を受けて当面レースを自粛し、きょう10日から3日間、水沢競馬場で行われる予定だった第7回水沢競馬前半は開催取りやめを決定。10、11日の高知競馬、12日のばんえい競馬(北海道帯広市)の受託発売も取りやめ、馬券の払い戻し業務のみ対応する。

 一方、10、11日の日本中央競馬会(JRA)のレース発売は予定通り実施する。

 水沢競馬場には競馬開催取りやめを示す紙が貼られ、来場者が足を止める様子も見られた。

 今後の水沢競馬では、地方競馬の強豪3歳馬が集う18日の「ダービーグランプリ」などビッグレースも予定されているが、開催自粛が長引くと収支への影響はより深刻さを増し、単年度収支均衡を維持できなければ存廃問題への発展も懸念される。岩手競馬に何度も訪れたという花巻市の30代女性は「競馬は一つの産業だと思う。無くなるのはさみしいし、続けてほしい」と語る。

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