北上・西和賀

舞台成功期し一丸 市民劇場 おいらん道中題材に【北上】

北上市民劇場の稽古始めで、舞台の成功を期し気勢を上げる参加者

 2019年3月に上演される第42回北上市民劇場の稽古始めは8日、市文化交流センターさくらホールで行われた。今回の脚本は、北上・展勝地を舞台にした「展勝地おいらん道中事始め」。前回に引き続き、参加者全員がアイデアを出し合って手掛けた共同創作劇で、集まったメンバーが舞台の成功を期して気勢を上げた。

 市文化創造と市民劇場を盛り上げる会「やっぺし」が主催。稽古始めに約20人が参加し、脚本制作過程の紹介や脚本作りのワークショップ(WS)に参加したメンバーらが感想を発表した。初顔合わせを終えた参加者は「エイエイオー」と気勢を上げ、公演の成功に向け結束を固めた。その後、早速完成したばかりの脚本の「本読み」に取り組んだ。

 「展勝地おいらん道中事始め」は、北上の名所・展勝地で毎年春に開催されているおいらん道中の始まりの物語。さくらまつりの新しいイベントを考える主人公・田鎖ら実行委員会のメンバーは地元歌舞伎保存会の提案でおいらん道中の実現に向け動きだすが、さまざまな意見が交錯し開催が危ぶまれる。「北上を盛り上げたい」という強い気持ちから田鎖たちはある作戦を実行する-という筋書き。黒沢尻歌舞伎保存会が協力し、劇中劇も予定している。

 脚本は市民劇場制作プロジェクトが担当。複数の参加者が各場面を書き上げるチーム制作方式で、7月から8回の日程でWSを実施した。参加者約20人がテーマを絞りながら取材や執筆に当たり、総監督のくらもちひろゆきさん(架空の劇団代表)が微修正した。

 WSに参加した齊藤隆廣さん(43)=同市村崎野=は「みんなと一緒に物語を一から作る貴重な体験ができた。見た人が単純に面白いと思える舞台にしたい」と意気込む。

 やっぺしの髙橋茂会長(58)は「今回北上を盛り上げるために選んだテーマがおいらん道中。これまで見たことがない人も舞台を通じて新しい発見をしてもらえると期待している。北上の魅力を掘り下げ、多くの人に知ってもらう機会にしたい」と思いを語る。

 今後は週2回程度同ホールで稽古を行う。参加するキャスト、スタッフの募集も継続中。問い合わせはやっぺし事務局=090(8617)5346=へ。

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