花巻
大正天皇崩御テーマに なはんプラザ ２０世紀の記録写真展【花巻】
花巻市内の古民家などから発掘された資料によるシリーズ展示会「20世紀の記録写真展～先人からの贈り物」は、同市大通りのなはんプラザで開催されている。大正天皇崩御に際して出版された書籍の写真などが並び、市民らの関心を集めている。25日まで。
同展は、現存する貴重な歴史的資料を発掘し、まちおこし活動につなげている「Ａｃｔ21」主宰の菅原唯夫さん（69）＝同市中北万丁目＝が監修。関東大震災をテーマとした２０１７年９月、旧日本軍関連写真絵はがきを集めた今夏に続く同シリーズ展第３弾で、今回は１９２７（昭和２）年に発行された「大正天皇御大喪写真帖」を全ページ紹介している。
写真帖は市内民家から昨年見つかった物で、ほとんど傷みがなく保存状態は良好。写真だけでなく葬儀参列者や葬場関連の記録など細かな文字の記事も多いが、どれもはっきりと確認できる。
平成の時代が残り少なくなったタイミングでの企画には、さらに遠くなる昭和、大正の時代をもう一度振り返ってもらいたいという菅原さんの思いがにじむ。「葬儀にどんな人が来て、どのような様子だったかが分かる。皇族が多く撮影されているが、当時の庶民は写真で見る機会が少なかったはずで、その観点からしても貴重な資料。しまっておくのではなく皆さんに見てほしかった」と力を込める。
第４弾は来夏開催の見込みで、昭和天皇が北海道を訪ねた際の記録などが展示される予定。今展会場脇に予告編コーナーが設けられている。
午前９時～午後９時。無料。問い合わせは菅原さん＝０９０（９５３２）７４３４＝まで。
