クマムシ乾眠など研究 岩谷堂高生が卒研発表【奥州】
県立岩谷堂高校(大内高志校長、生徒482人)の第18回卒業研究発表会は15日、奥州市江刺の江刺体育文化会館で開かれ、3年生がこれまでに学んできた成果を発表した。
総合学科となっている同校では、2年進級時に産業工学、生活福祉、生物生産など六つの系列を選択、さらに卒業研究のテーマを選んで3年に進級している。
発表会は同会館ホールでの発表と、会館入り口での展示の2部門が行われた。発表では、▽数学▽地歴公民▽商業▽農業▽理科▽工業▽音楽―など12教科でテーマを設定して学んだ成果、展示では美術、書道、家庭、工業の作品が披露された。
このうち理科生物班の発表は、「岩谷堂高校におけるクマムシの分布と乾眠」がテーマ。及川護君と佐々木結奈さんが「最強生物」といわれるクマムシに興味を抱いて行った実験や観察の様子を動画などを使って説明した。
メンバーは学校周辺4カ所で採集を試みた結果、4種のクマムシを見つけた。シャーレの上で乾燥させて「乾眠」の状態にしたり、水を入れて活動状態に復帰させたりして状況を観察。顕微鏡とスマートフォンで動画を撮影するなどしてリポートをまとめ、「生物の多様性を実感した。生物とは何かという疑問を初めて抱いた」と成果を語った。