北上・西和賀

大向こう うなる熱演 黒沢尻歌舞伎 伊達藩のお家騒動再現【北上】

黒沢尻歌舞伎保存会公演「伽羅先代萩」の一場面

 黒沢尻歌舞伎保存会(髙橋イ子会長)の第28回公演は16日、北上市文化交流センターさくらホールで開かれた。伊達藩のお家騒動を題材にした「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」を演じ、詰め掛けた観客を楽しませた。

 公演は町歌舞伎の伝承に取り組む同会の恒例行事。今年は市内を中心に小学生から70代まで20人余りが出演し、「竹の間」「御殿」「床下」の三つの場面で構成する舞台を裏方と共につくり上げた。

 「伽羅先代萩」は、幼くして藩主となった若殿の命を狙う逆臣や、若殿を守ろうと忠義を尽くす乳母・政岡らの姿を描く。若殿の代わりに毒菓子を口にし、敵の手に掛かった千松の亡きがらを、母親の政岡が抱えて悲しみをあらわにするところが大きな見せ場となっている。

 出演者はかつらや着物を身に着け、忠臣、逆臣それぞれの立場からお家騒動の物語を熱演。若殿をめぐる女性たちの攻防を見事に演じ切り、会場からは大きな拍手が送られた。終演後、千松を演じた豊巻心路さん(黒沢尻西小学校6年)は「千松が亡くなるところや視線、話し方など細かい部分も練習通りやることができた」と充実した表情を見せた。

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