鹿島さんが講演、指導 五輪男子体操金メダリスト 清風支援学校訪問【花巻】
2004年アテネ五輪男子体操団体総合金メダリストの鹿島丈博さん(38)と県立花巻清風支援学校生との交流会は17日、花巻市太田の同校(遠藤寿明校長、児童生徒213人)で開かれた。講演と実技指導、記念撮影が行われ、子供たちが、あこがれの五輪選手と楽しく交流した。
スポーツ庁委託のオリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業で、本県の特別支援学校では初の開催。同校通学生のほか分教室生、保護者ら約300人が会場に足を運んだ。
講演で鹿島さんは、体操を始めたきっかけや競技生活の思い出、指導者となった現在心掛けている点などを紹介。周囲から多くのサポートを受けた現役時代を振り返りつつ「選手たちは孤独だが、応援してもらうと力が出る。緊張が頑張ろう、いける、という気持ちに変わる。みんなの応援は必ず届く」などと選手の心を代弁し、東京五輪での声援を呼び掛けた。
続く実技では、鹿島さんが同校代表10人のマット運動を指導。「基本を大事にして努力していれば上手になる。頑張ってください」と語り掛け、体操に親しむ子供たちに目を細めていた。
鹿島さんはアテネと08年北京の両五輪など国際舞台で活躍し「あん馬の申し子」とも称された。現役を退いた現在は大東文化大の講師を務め、後進の育成に当たっている。