花巻

縁起袋 激しい争奪戦 胡四王蘇民祭【花巻】

蘇民袋をめぐり、参加者が激しい争奪戦を繰り広げた
たいまつを掲げて参道を歩く参加者

 花巻市の無形民俗文化財に指定されている胡四王蘇民祭(実行委主催)は2日、同市矢沢の胡四王神社で行われた。下帯姿の男衆が裸参りや蘇民袋争奪戦を繰り広げ、新年の国家安穏や五穀豊穣(ほうじょう)、無病息災を願った。

 時折雪が舞う中、麓の社務所前で午前9時ごろに餅つきが始まった。裸参りでは、たいまつを手にした裸男や厄男、地元の小中学生らが頂上までの階段を上がった。

 境内の内外を清める浄火祭、餅まきに続いて蘇民袋争奪戦が行われ、遠くはハワイや岡山県、大阪府などから約30人が参加。裸男が「ジャッソー」の掛け声を上げながら激しく体をぶつけ合い、おけで水が掛けられると袋に群がる背中から湯気が上がった。

 例年はもみ合いのまま参道を下るが、今年は袋を持って抜け出した北上市下鬼柳の佐藤信一さん(43)が、そのまま独走して麓にたどり着き、取り主に。山を駆け下りる途中で転倒して左足を負傷したが、「棚からぼたもちで手にし、夢中で逃げた。自分は蘇民祭に出られるほど丈夫で健康。周りの人たちにとって良い年になればいい」と、開始から15分ほどのスピード決着を振り返った。

 同祭は1865(慶応元)年に始まったと伝えられる。戦後の一時期に途絶えたが地元の氏子青年会が復活させ、伝統を受け継いでいる。

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