一関・平泉

イノシシ被害拡大 カメラ設置、対策に本腰 厳美・本寺地区【一関】

イノシシによる農業被害拡大を受け、厳美町本寺地区内に設置されたカメラ

 一関市厳美町の本寺地区で、イノシシによる農業被害が拡大している。地元有志は被害の予防や駆除に向け、2018年から本格的な活動を始めた。

 同地区では3年ほど前からイノシシによる農業被害が出始めたという。17年からは春先に水田の土手に穴を開けられるようになり、稲が成長する夏場には水田に侵入して土を掘り起こすなど被害が顕著になっていった。

 一層の被害拡大が懸念されるとして、地区の農家が中心となり、昨年7月にイノシシの生態を学ぶ講習会を開催。8月には県職員から狩猟内容についての講義を受けた。18年度の狩猟免許試験で、農家7人がわな猟の免許を取得し、狩猟登録を行うなど着々と準備が進められている。

 本格的なわなの設置に向け、地区内に残るイノシシの足跡を参考に頻繁に通るとみられる4カ所にカメラを導入した。行動する時間帯や個体の大きさなど本寺地区における詳細な生態について調査する。

 自身も被害に遭いわな猟の免許を取得した佐藤幸蔵さん(67)は「まだ活動は始まったばかりでこちらも手探り状態。行政とも協力し、長期間の活動が必要になる」と話している。

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