顧客の現金326万円着服 花巻信金 男性職員を懲戒解雇
花巻信用金庫(漆沢俊明理事長)は18日、顧客から集金した現金の着服を繰り返したとして20代男性職員を懲戒解雇処分にしたと発表した。処分は2018年12月26日付。
同信金によると、元職員は宮守支店に勤務していた14年5月から17年3月にかけて、普通預金口座に積むため顧客から預かった現金の一部を繰り返し抜き取ったほか、二枚橋支店に勤務していた17年6月から18年11月にかけても顧客から集金した普通預金の現金と定期積金の掛金の一部を抜き取り着服していた。被害総額は326万5525円。
昨年11月中旬に顧客から元職員が勤務時間中に娯楽施設にいたとの情報が寄せられ、内部調査を進めた結果、着服が判明した。被害額は元職員の親族らによって全額弁済されている。
同信金は、被害を受けた顧客に事実関係を説明しておわびした。被害額が全額弁済されているため、刑事告訴はしない方針。調査が終わり次第、内部規定に基づき役員らの処分も行う。
漆沢理事長は「不祥事を重く受け止め再発防止に向けて役職員のコンプライアンス(法令順守)意識の向上を図るとともに、内部管理の充実、強化に向けて役職員一丸となって取り組んでいきたい」とのコメントを出した。