一関・平泉

つき込む伝統、ごぼうっ葉 大東・鳥海 草餅作り【一関】

かつては東磐井地方で広く作られたごぼうっ葉餅

 一関市大東町鳥海で、伝統的な草餅「ごぼうっ葉餅」作りが最盛期を迎えている。いわて森の達人の千葉昇さん(68)は「かつては東磐井地方で広く愛されたごぼうっ葉餅を多くの人に知ってもらいたい」と力を込める。

 ごぼうっ葉餅は、もち米にヤマゴボウの葉をつき込んだ餅で、もともとはもち米を節約するために入れられたとされる。夏の間に山で葉を採取し乾燥させた後、粉末にして餅に入れることで独特の粘りを生む。

 6日には鳥海会館で地元の主婦ら4人が餅作りに励んだ。つき上げた餅は四角く切って乾燥させ、水に漬けたりつるしたりを1週間ほど繰り返して凍(し)み餅にすると、長期間保存することができる。

 出来上がったごぼうっ葉餅は、同町大原の「産直山ちゃん」で販売する。千葉さんは「材料の確保が難しいため、最近ではほとんど作られなくなってしまったが、地域の伝統を若い人にも伝えていきたい」と思いを語っていた。

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