食士 杯数競う わんこそば全日本大会・花巻 井本さん(神奈川)6連覇

優勝目指してわんのそばを勢いよくかき込む食士たち。前列左は242杯を平らげた井本さん

 花巻名物のそばを食べた杯数を競う「わんこそば全日本大会」(運営委主催)は11日、花巻市若葉町の市文化会館で開かれた。5分間で242杯を胃に詰め込んだ会社員井本英明さん(48)=神奈川県小田原市=が大会初の6連覇を達成し、第61代横綱に輝いた。

 61回目の大会には県内をはじめ全国、台湾などから180人の力士ならぬ「食士」が出場。3部門のうち小学生(3人一組)10組は1人3分間で、団体(同)40組と個人30人は1人5分間で競った。

 横一列に10人が座れるステージで食士たちは、行司の「はっけよい、始め!」の掛け声と太鼓の音を合図にそばを勢いよくかき込み、給仕役の女子高生が次々とわんにそばを移し入れた。

 会場には児童の父母や会社の同僚、友人らが応援に駆け付け、「いっぱい食べろ」と声援を送った。箸を休めたり、苦しそうな表情を見せたりすると「飲み込め、飲み込め」と食士を鼓舞した。

 大会を制した井本さんは自身が持つ歴代最高記録の258杯には及ばなかったが、最後まで勢いが変わらぬ見事な食べっぷりで6連覇を達成。今年も横浜市のそば店で実戦練習を重ねて臨んだといい、「練習で250杯を超えたので記録更新を狙った。給仕の高校生に緊張しないよう言葉を掛け、うまく息を合わせた。次は記録を超えたい」と7連覇へ意欲を示した。

 一方、井本さんの6連覇を阻止するため挑んだ55代横綱の神山翔平さん(32)=茨城県那珂市=は、終盤にペースが落ちて218杯で終了。「次にリベンジを果たしたい」と話した。

 団体の部では、神山さんらの仲間でつくるチームEが出場。テレビの大食い番組などで活躍する鈴木隆将さん(38)=東京都=がテンポよくそばを平らげた。団体成績は2位だったが、出場者全体では井本さんに次ぐ228杯を食べて満足そうな表情を見せた。

 他に100人限定のわんこそば体験などもあり、来場者が花巻名物のそばを堪能した。

 

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