奥州・金ケ崎

男衆、熾烈な争奪戦 黒石寺蘇民祭 勇壮に柴燈木登【奥州】

災厄を免れるとされる蘇民袋や小間木をめぐり、熾烈な争奪戦を繰り広げた黒石寺蘇民祭

 “裸の男と炎のまつり”と言われる黒石寺蘇民祭は、11日夜から12日早朝にかけて奥州市水沢の同寺境内などで行われた。身を清めた男衆が災厄を免れるとされる蘇民袋の争奪戦を展開。厳寒の古刹(こさつ)が、男衆の気勢と立ち上る炎で熱気に満ちた。

 黒石寺蘇民祭は、薬師信仰を伝える祭りとして全国的に広く知られ、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願う伝統行事。“東奥の奇祭”とも称され、毎年旧暦の1月7日夜から翌8日朝まで行われる。今年は湿った雪が朝方まで降り続いたが、全国から多くの見物客が来場した。

 祭りは11日午後10時、下帯姿の男たちが瑠璃壺川(山内川)に入り、水垢離(ごり)で身を清める「裸参り(夏参り)」でスタート。本堂前では、井桁に組み上げた燃え盛る松に上る「柴燈木登(ひたきのぼり)」が行われ、火の粉を浴びながら「ジャッソー、ジョヤサ」の気勢を響かせた。

 別当(住職)や総代がほら貝や太鼓などを従えて薬師堂に登り、厄払いと五穀豊穣を祈る「別当登」、鬼面を逆さに背負った男児をおぶり薬師堂に入る「鬼子登」と続き、12日午前5時からはクライマックスの「蘇民袋争奪戦」が始まった。

 参加した裸男たちは、将軍木(かつのき)で作った小間木や蘇民袋の口をつかもうと熾烈(しれつ)な奪い合いを展開。6時20分ごろ、本堂から境内を抜け同寺を飛び出した先で決着が付いた。

 取り主となったのは7年連続出場の公務員小原広任さん(33)=花巻市石鳥谷町八重畑=。3年前に続き2度目といい「取りたいという思いで来たので、とてもうれしい。苦しい場面はあったが根性で乗り切った」と笑顔で語った。

momottoメモ

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