北上・西和賀

笠松小校舎お別れ会 62年の歴史に幕 児童・卒業生ら 校歌斉唱学びやへ感謝【北上】

校舎のお別れ会で校歌を斉唱する笠松小児童と住民ら

 北上市和賀町横川目の笠松小学校(小野寺香世校長、児童86人)で13日、校舎のお別れ会が開かれた。校舎の耐震強度不足のため、児童は2019年度から学区の隣接する和賀西小に引っ越す。児童のほか卒業生を含む住民も集まり、62年間地域の子供たちを育んできた学びやに感謝を示した。

 同日は全校児童に加え、地域からの約80人も来場。小野寺校長は学校と校舎の歩みを紹介し、「子供たちは保護者や地域の皆さんに守り育てられてきた。4月から和賀西小に通うことになるが、素晴らしい土地に生まれたことや思い出を心の中に持ち続けてほしい」と呼び掛けた。

 お別れ会では、校医やボランティアら学校活動に協力した8人に感謝の手紙を贈呈。全校児童がまとめた作文「校舎の思い出」から、各学年の代表児童らが朗読した。このうち冨永ひなたさん(5年)は「この校舎から卒業できず残念だが、和賀西小では全校を引っ張れるリーダーになる」と誓った。

 全校合唱に続き、校歌を斉唱。卒業生も児童と声を合わせた。

 同日は住民に向けて校舎内を公開。生活科などで使う作物を育てる畑・学校園の持ち主で、自身も卒業生の小原茂幸さん(66)=同町横川目=は「感謝の手紙を頂きありがたい。在学当時から外観がほとんど変わっていない校舎なので思い出深く、一層寂しくもある」と感慨を込めた。

 笠松小は旧和賀町時代の1957年、横川目小のほか三つの分校の統合・廃止により開校。保護者や住民のほか児童も携わって校庭を整地するなど、地域が積極的に整備に協力。プールや敷地内の「子どもの山」など、段階的に設備が整った。91年の市町村合併で北上市立小となった。

momottoメモ

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