エセナ跡地広場　名称は「花巻中央」　市、条例改正案提出へ

　花巻市は、同市吹張町に整備中のエセナ跡地広場（仮称）について、名称を「花巻中央広場」として市の公園に追加することや使用料などを定めた市公園条例を改正する。同広場は３月完成で、４月からの部分開放に向け同条例などの一部改正案を市議会３月定例会に提出する。

　花巻中央広場の名称については、９月の花巻まつりでイベント広場として市民に親しまれていることや、花巻中央地区に位置していることを受けて決定。市の公園として旧花巻市中心部に設けられるのは初めてで、市内33カ所目。

　同広場は、商業ビルや文化施設としても活用されたエセナビルの跡地に２０１８年７月に整備を開始。同11月に広場西側にある擁壁の補修工事の契約を締結して工事を進めている。整備面積は約１９００平方メートル、総事業費は約９７００万円。

　中心市街地の上町側を眺望できる階段状のベンチ、コンクリート製のスロープ状の滑り台、クライミングウオールなどを設置する予定。滑り台周辺などは芝生で覆うほか、広場内外に樹木や生け垣などを配置する。４月からはベンチや舗装された部分などは利用できるが、広場全面は芝生養生後の７月になる予定。

　条例改正では、市公園の利活用を促進するため、禁止行為の一部を認めるとともに、使用料を改正する。主な改正案は、花巻中央広場で物品の販売や募金などを行う場合は、１件につき１日の使用料を１０００円とする。

　これまで禁止行為としていた市長が指定した場所以外の車両乗り入れや火の取り扱いなども規制緩和し、許可を得た上でキッチンカーなどの乗り入れが認められる。

　市公園緑地課では「花巻中央広場の利活用を促進するため禁止行為の一部を緩和し、広場を多くの人に利用してもらいたい」としている。

　市公園条例と関連する市都市公園条例の一部改正案は、28日開会予定の市議会３月定例会に提出される。