北上・西和賀

一関一が最優秀賞 高校理数科研究発表会 音で火を消す実験【北上】

県高校理数科課題研究発表会で最優秀賞に輝いた一関一の「音で火を消す!?」班

 第18回県高校理数科課題研究発表会(県高校長協会理数部会主催)は15日、北上市文化交流センターさくらホールで開かれた。理数科などのある県内5校の生徒が化学、物理、生物などの課題研究の成果を発表し合った結果、一関一の6人が取り組んだ「音で火を消す!?」が最優秀賞に輝いた。

 一関一、水沢、盛岡一、釜石、盛岡三の2年生による計10班が、2018年度の研究を発表。理数科志望の1年生を含む各校の生徒ら約380人が聴講し、審査員の教諭と共に質問を寄せた。

 最優秀賞の研究に取り組んだ一関一の班員は、村川一葉さん、阿部日向子さん、岩渕千佳さん、小幡捺さん、加藤千尋さん、千葉愛夏さん。「音で火を消すことができれば、消火剤の節約になるのでは」と着想してテーマを掲げた。

 班員は音の共鳴する点で発生する風が火を消すことを突き止め、周波数によって消え方が異なることを発見。ドライアイスを使い空気の流れを可視化するなど、実験方法にも工夫を凝らした。

 代表の村川さんは「消火に必要な音圧が出るスピーカーの調達だけでも大変。気温など、環境も実験に影響するため苦労した。学校の代表になれる確証さえなかったが、努力の積み重ねが実った」と班の思いを代弁した。

 この班を含め、県南地方からは4班が登壇した。水沢の2人は、本県の早池峰山に自生するハヤチネウスユキソウを研究。分類が明確でないとして、複数のウスユキソウ属の植物と共にDNAを抽出して比較した。

 このほか、優秀賞には盛岡一の「和音を示すクラドニ図形にはどんな法則があるか」、盛岡三の「パターンロックの安全性」の2班が選ばれた。

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