北上・西和賀

養蚕・製糸にスポット 農業科学博物館 道具、製品など展示【北上】

企画展で展示されている製糸用具。足踏み式座繰り機は一関市大東町、繭煮鍋は西和賀町沢内で使われていた

 県立農業科学博物館の第79回企画展「『まゆ』から『糸を繰る』」は、北上市飯豊の同館で開かれている。かつて県南地方で盛んに行われていた養蚕と製糸。道具やシルク製品などを展示し、繭の活用に焦点を当てている。3月30日まで。

 2018年度最後となる企画展、繭ができるまでを紹介した第77回の「絹を生む虫“おカイコさん”」の続編。江戸時代から昭和にかけて使われた収蔵品57点と解説パネルを並べた。

 本県の養蚕は江戸時代に本格化した。展示している糸枠台(北上市)や座繰り機(花巻市東和町)、足踏み式座繰り機(一関市大東町)は、繭から糸を取るための道具。農家が主に冬場の仕事で生糸を作っていたが、開国によって急激に需要が高まり、品質も求められるようになった。

 出荷できない規格外の繭は生活に役立てられた。紬(つむぎ)糸も活用策の一つで、絹に比べて節などが不均一だがボリュームがある。全国で地域に根差し、衣類などが作られた。展示品の千厩紬(一関市千厩町)などもあった。

 明治以降は工業化が進み、製糸は外貨獲得の主力になった。同館によると、1940年には県内約11万戸の農家の半数が養蚕を行っていたが、化学繊維の台頭により衰退していったという。

 同館の伊藤義晴資料調査員は「展示を通し、農家を助け近代化を支えた産業とカイコを思い出してほしい」と話している。

 時間は午前9時~午後4時30分(入館は4時まで)。休館は月曜(月曜が祝日の場合は直後の平日)。

 入館料は一般300円、学生140円、高校生以下無料。問い合わせは同館=0197(68)3975=へ。

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