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三陸沿岸道・気仙沼―陸前高田間 産業、観光振興に期待 来月21日開通へ【岩手】

 国土交通省は21日、同省が整備を進めてきた宮城、岩手両県境を結ぶ三陸沿岸道路「唐桑高田道路」の唐桑小原木(こはらぎ)―陸前高田長部インターチェンジ(IC)間、延長3・5キロが3月21日に開通すると発表した。地域産業や広域観光振興などが期待される。

 新たに開通するのは、気仙沼市唐桑町と陸前高田市竹駒町をつなぐ唐桑高田道路(延長10キロ)のうち、2018年7月に開通した陸前高田長部―陸前高田IC間6・5キロ以南の残区間で、唐桑道路に続く。震災後に事業化されて約7年4カ月の短期間で整備された。

 陸前高田市―仙台市の所要時間は、国道45号ルートで4時間47分、東北道ルートで2時間56分だったが、三陸沿岸道路整備による陸前高田IC利用で2時間37分、さらに今回の開通で2時間33分と4分短縮される。

 新たな開通により国道45号の急勾配(こうばい)、急カーブ箇所や津波浸水区域を回避し、県産ワカメや県産ブロイラーなどの輸送効率化、県境を越えた広域観光振興にも期待が高まる。

 「唐桑小原木」のIC名は、これまでの仮称「唐桑北」から地元自治体の意見を踏まえて決めた。当日の開通時間は後日発表される。

 達増拓也知事のコメント 本県の本格復興を成し遂げるために必要不可欠な道路。今回で県内の三陸沿岸道路は釜石以南が全て開通し、気仙沼市まで自動車専用道路で結ばれる。地域間の連携強化、産業・経済の活性化、新鮮な海産物の輸送効率向上と販路拡大による水産業振興が期待され、三陸沿岸地域の復興を力強く後押しするものと確信する。

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