北上・西和賀

外国語教育支援に意欲 小学校コーディネーター 養成講座8人が修了【北上】

小学校外国語教育コーディネーター養成講座の最終回。児童の英語力向上へ互いに実演し、スキルを磨いた

 2020年度の小学校外国語教育全面実施に向けた、北上市国際交流協会など主催の「小学校外国語教育コーディネーター養成講座」の最終回は23日、市生涯学習センターで開かれた。北上独自に18年度初めて開講し、県内でも先駆的な取り組み。30回コースで8人が修了し、今後も小学校外国語教育のサポート役として研鑽(けんさん)に努める。

 外国語教育コーディネーターは、小学校の授業でALT(外国語指導助手)と外国語指導に不慣れな教員を橋渡ししたりサポートしたりする人材。20年度から小学3、4年生の外国語が必修となり5、6年生が教科として成績が付くだけに、同協会は児童の英語力向上と地域教育現場へ貢献しようと養成講座を始めた。

 英検2級程度の英語力を持つ市内の30~60代が受講。米国・カリフォルニア州出身で、日米で英語指導経験のある花巻市在住のクロフト恵理佳さんを講師に、18年6月から月3~5回ペースで学習。主に模擬授業で実演し合うなど、スキルを磨いてきた。

 最終回では、受講者がこれまでの学習成果を実演した。黒沢尻東小学校個別支援員の高久三帆子さん(40)は「うまくいかないことも多かったが、課題を見つけることができた。受講者の職業がさまざまで、学校で気付かないアイデアが出てきた。来年度も受講し、実際の現場で生かしたい」と充実した表情。北上コンピュータ・アカデミー専任教官の髙橋幸貴さん(42)は「小学生からは『なぜ、どうやって』と質問がくるので、どう平易に伝えるかが難しい。みんなのアイデアが勉強になり、貴重な機会だった。子供たちが英語をどんどん話せるようになれば」と目を輝かせた。

 市内小学校では3校に2人の英語専任教員が就き、ALTは6人が複数校掛け持ちも含め各校に配置されている。同協会はコーディネーター10人養成を目指し、来年度も月1回ペースで講座を続ける方針。

 同協会の薄衣景子代表理事は「みんな工夫し合い、レベルアップした」と評価。コーディネーター養成は学校間格差解消も大きな目的で「専任教員がいる学校、いない学校ともに児童がそろって伸びるようサポートしたい」と話している。

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