花巻

働く大変さ、喜び実感 「未来町」小中学生が職業体験【花巻】

「未来町」で飲食業や警察官、新聞記者を体験する子供ら

 子供たちが職業体験を通じて社会の仕組みを学ぶ「未来町」は24日、花巻市葛の市交流会館で開かれた。地元の小中学生が架空の町で働き、給与で納税や買い物を行う地域循環システムを学習し、未来の地域づくりに理解を深めた。

 市民や行政、企業の連携を実体験し、まちづくりの担い手育成や職業観醸成につなげるのが目的。同市の若者有志で設立されたキラキラみらい☆クリエイション(山本望帆代表)が主催し、小学4年から中学生まで約110人が参加した。

 子供たちは「未来町」に設けられた職業案内所に赴き、飲食や行政、報道といった職種から希望の仕事を選択。1こま45~60分で数種の仕事を体験し、振り込まれた給与を納税や買い物、自己スキルアップ学習などに費消する社会システムを学んだ。

 会場にはカクテルバーや図書館、消防署、市役所、イラスト事務所といった職業ブースをはじめ、社会福祉や染物を学ぶ「アカデミー」、ボードゲームなどを楽しむ「遊び」の各ブースを設置。学習成果を披露する音楽発表会やラジオ局による館内生放送、ユーチューバー体験の映像撮影も行われた。

 このうち新聞社体験では、子供たちが自ら写真を撮って原稿を書き、印刷した「キラキラみらい☆新聞」を発行・販売。記者として取材、執筆体験した矢沢小6年の山口大空君(12)は「きょう一番面白かったのは新聞社。仕事を頑張っている人のことをみんなに記事で伝えられるのが良かった」と充実した表情を浮かべていた。

 将来の人材育成を目指すイベントだけに、主催者側は子供たちの積極的な姿勢を歓迎。山本代表は「きょうの子供たちが将来企業に入り、またイベントの実行委員会でボランティアとして活躍するような循環に期待している。地域の担い手を育てるため(来年度以降も)継続開催したい」と構想を語っていた。

momottoメモ

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