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陛下最後のお言葉 皇太子さま即位

「退位礼正殿の儀」でお言葉を述べられる天皇陛下=30日午後5時7分、皇居・宮殿「松の間」

 天皇陛下は30日、退位された。皇太子徳仁(なるひと)親王殿下が5月1日午前0時に新天皇に即位し、元号が平成から令和に改まった。陛下は30日午後5時から、国民に広く退位を知らせる儀式「退位礼正殿の儀」に臨み、30年余りの在位について「象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します」と最後のお言葉を述べられた。【3面に関連】

 儀式は皇居・宮殿「松の間」で、憲法が規定する国事行為として実施。陛下は「天皇としての務めを終えることになりました」と冒頭に述べ、「天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした」と振り返った。

 お言葉に先立ち、安倍晋三首相が国民代表の辞を述べ、皇室典範特例法に基づき陛下が退位することを説明。自然災害の際に現地を訪れ、被災者らを励ましてこられた姿に触れた上で、「いかなる時も国民と苦楽を共にされた天皇陛下のみ心に思いを致し、深い敬愛と感謝の念をいま一度新たにする」と謝意を伝えた。

 成年皇族方のほか、政府、国会、裁判所、地方自治体の要人ら約300人が参列した。

 陛下は85歳。2016年8月のビデオメッセージで高齢を理由に退位の意向をにじませた。政府の有識者会議や与野党の意見を踏まえ、陛下一代に限り退位を認める特例法が成立した。天皇退位は、江戸時代後期の光格天皇以来202年ぶり。

 新天皇は、宮内庁の記録によると126代目。現行憲法が定める象徴天皇としては3代目となる。

 元号を令和に改める政令は5月1日に施行。248番目の元号として、政府が4月1日に決定した。典拠は現存する日本最古の歌集「万葉集」で、日本で記された国書に由来する元号は初めて。

 代替わりに伴い、皇太子妃の雅子さまが新皇后となる。皇位継承順位は、皇嗣になる秋篠宮さまが1位、秋篠宮さま長男の悠仁さまが2位。天皇、皇后両陛下は上皇、上皇后となる。

 即位に関する国事行為として、1日午前10時半から「剣璽等承継の儀」が皇居で行われ、新天皇が皇位の証しとされる剣や勾玉(まがたま)などを受け継ぐ。同日午前11時10分からは国民の代表と会う「即位後朝見の儀」があり、新天皇が初めてお言葉を述べる。

「令和の平和祈る」 皇居で退位礼正殿の儀

 天皇陛下の退位に伴う「退位礼正殿の儀」が30日夕、皇居・宮殿「松の間」で行われた。30年3カ月余り象徴として歩んだ陛下は「新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります」と、在位中最後のお言葉を述べられた。

 江戸時代後期の光格天皇以来、202年ぶりの退位に伴う憲政史上初の儀式で、国民に広く退位を知らせるため憲法が定める天皇の国事行為として実施。皇后さまや皇太子ご夫妻ら成年皇族15人全員に加え、閣僚や衆参正副議長、最高裁長官、国会議員、都道府県知事や市町村長の代表ら294人が参列した。

 午後5時、モーニング姿の天皇陛下が皇后さまと共に松の間に入室した後、侍従が皇位の証しとされる剣と璽(じ)=勾玉=、天皇の印の御璽、国の印の国璽を「案」と呼ばれる台の上に置いた。

 安倍晋三首相が退位特例法に基づき、30日限りでの陛下の退位を宣言。即位以来、国民と苦楽を共にした陛下への謝意を表した。陛下は「天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした」と述べ、国民への感謝を示した。

 両陛下は剣と璽をささげ持った侍従と共に退出し、儀式は10分余りで終わった。

 両陛下は引き続き、皇族や側近、宮内庁や皇宮警察の職員らからあいさつを受けた後、お住まいの御所で平成最後の一日を終えた。

 これに先立ち、陛下は30日午前、皇居・宮中三殿で、「退位礼当日賢所(かしこどころ)の儀」などの儀式に装束姿で臨んだ。

 剣と璽は退位礼正殿の儀の後、皇居・御所「剣璽の間」に再び戻され、1日午前0時の即位とともに新天皇に継承された。

 1日午前、新天皇が剣と璽などを受け継いだことを明らかにする「剣璽等承継の儀」と、即位後初めて国民代表に会う「即位後朝見の儀」が、いずれも国事行為として行われる。

 達増拓也知事 東日本大震災発生後は、3度被災地をご訪問いただいたほか、全国障害者スポーツ大会にご臨場を賜り、被災者を温かく励ましいただくとともに、多くの県民の歓迎にお応えいただき、優しく声を掛けていただいたことは、県民一同が深く感銘を受けたところであります。県民を代表して、天皇、皇后両陛下のご健勝と皇室のご繁栄を心からお祈り申し上げます。


 剣璽等承継の儀

 皇太子さまが5月1日の新天皇即位後に最初に臨まれる儀式。国と天皇の印「国璽」「御璽」と合わせ、皇位の証しとされる剣と璽を引き継ぐ。剣は「草薙(くさなぎの)剣(つるぎ)」、璽は「八尺瓊(やさかにの)勾玉(まがたま)」のこと。この二つは「八咫(やたの)鏡(かがみ)」と合わせて「三種の神器」と呼ばれるが、政府は宗教色を打ち消すため「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」と位置付けている。儀式に女性皇族は同席しない。皇族以外では首相、衆参両院正副議長、最高裁長官、閣僚らが出席する。

【時事】

momottoメモ

▼岩手日日電子号外「天皇陛下退位」

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