奥州・金ケ崎

ILCで変わる地域 前沢中皮切り出前授業 仕組み、実験装置解説【奥州】

前沢中学校2年生がILCに理解を深めた出前授業

 奥州市の2019年度「中学校ILC出前授業」が5日、前沢中学校を皮切りに始まった。出前授業はNPO法人イーハトーブ宇宙実践センターに委託し、年内に9校の2年生を対象に実施。初日の同校では112人が受講し、次世代の大型加速器(ILC)が目指すものやILCが地域にもたらす影響について学んだ。

 同校の出前授業は、午前と午後に2クラスずつ実施。同法人の高梨拓さんと中東重雄さんが講師を務め、宇宙や素粒子など物理学の基本的な話やILCの仕組みなどを説明したほか、今回からILCと地域の関わり方や変化などについても話した。

 前半を担当した高梨さんは、天体観測の歴史をはじめ、宇宙の始まりや観測を知るために挑んできた取り組み、研究などを解説。「ビッグバン直後の様子を調べるには実験で再現、模擬して調べるしかない。その実験装置の一つがILCだ」と語った。

 その後、中東さんはILCで行われる電子と陽電子の衝突を映像で示すなどしてILCの実験装置を紹介。さらに「ILCは研究者ばかりでなく、建設やメンテナンスで関わったり、今の研究では大事なソフトウェア関係でも関わりがある。また農業や文化・交流などでも間接的に関わることがあり、誰でも活躍の場がある」と語った。

 このほか放射線については「加速器の運転を停止すると発生は直ちに止まる」「運転時に大量に使う電力も東北電力の供給能力の1・2%と試算され、需要期も心配ないとみられる」などと説明した。

 生徒からは「ILCで地域が良くなると思った」「北上高地が選ばれたのはすごいこと」などと感想を話していた。

 同市では、完成する見込みの時期に地域社会を担う生徒を対象にILC計画に理解を深めてもらおうと14年度から出前授業を行っており、18年度までに5368人が受講。今年度は905人の2年生が受講する見込みだ。

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