県内外

「スポーツ」テーマに考察 いわて男女共同参画フェア 山口香氏(五輪柔道メダリスト)が講演

表彰状を受け取るいわて男女共同参画社会づくり表彰の受賞者(右)
推進功労者、取り組み表彰

 「いわて男女共同参画フェスティバル2019」は15日、盛岡市のいわて県民情報交流センター(アイーナ)で開かれ、いわて男女共同参画社会づくり表彰、基調講演、分科会などを通し、男女共同参画推進の在り方に理解を深めた。

 6月の「いわて男女共同参画推進月間」に合わせ、県と県男女共同参画センターが主催。今回は「スポーツと男女共同参画」をテーマに開かれ、筑波大体育系教授でソウル五輪柔道女子銅メダリストの山口香氏の基調講演や、男女共同参画や性の多様性などの取り組みや学習、実践を行う団体の活動を紹介し交流する分科会が行われた。

 達増拓也知事は「フェスティバルを契機に男女共同参画社会の実現の取り組みが家庭、職場、地域で浸透することを期待する」とあいさつ。

 功労者表彰(知事表彰)として女性の働きやすい職場づくりに取り組んできた平金商店代表取締役の平野佳則氏、JA運営への女性参画推進に貢献したJA県女性組織協議会長の髙橋弘美氏の2人、先導的な取り組みをたたえるチャレンジ表彰(部長表彰)として子育て世代のお父さんの読み聞かせグループ「OnSunday(s)」を表彰した。

 「スポーツから考える男女共同参画」と題して基調講演した山口氏は「スポーツで女性が抱えている問題は社会で女性が抱えている問題と同じ。スポーツは社会の縮図だ」とし、女性がスポーツできる環境は整ってきたが指導者や審判、役員になる機会は限られている現状を紹介。長い間刷り込まれたジェンダーバイアスを取り除くのは容易ではなく、信じてきたものや人生を否定することにつながりかねないが、意識を変えようとする勇気が必要だと訴えた。

 その上で「男性は子供を産めないなど男女の違いを尊重し、違いに価値を見いだし、相手を理解する心が大事。目指すのは男性も女性も障害者も高齢者もやりたいと思うことができるようにする社会だ」と述べた。

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