夫妻の個性 楽しんで ギャラリーアン 水彩、アクリル画展【奥州】
奥州市水沢中町のギャラリーアンで、企画展「田村晴樹・飯坂真紀二人展」が開かれている。来場者は水彩画の田村さんとアクリル画の飯坂さん夫妻の作風の違いを楽しんでいる。
田村さんは青森県、飯坂さんは北海道の出身で、共に1979年岩手大教育学部特設美術科卒。夫妻での作品展は若い頃にはあったが、作風が確立してからは2018年夏に久慈市で開催して以来2回目という。
今回は、田村さんが「MINEMANJU」「OUKOKU」などぼかしを生かした抽象的な作品、飯坂さんは「水沢の米倉庫」「マルカンデパート大食堂から」など建物を描いた作品など、大小合わせて40点を出品している。
このうち田村さんの「MUONGAKKI」は、琴のような弦楽器と雲のようなオブジェが重なった作品。田村さんは「音が出ない楽器ってあるかな、とイメージして描いた」という。このほかにもぼかしによるグラデーションと幾何学的な文様が折り重なり独特の世界を出している。
建物が好きで描いているという飯坂さんの作品は、アクリル絵の具の特徴を生かしたさまざまな技法で、壁の質感や空気感を表現。風景の中に存在感を感じさせている。
時間は午前10時30分~午後5時30分。7月10日まで開催。30日午後2時からは「ギター演奏&トーク」を催し、2人の作家が作品について語るとともに、北上ギター教室主宰の八重樫佳典さんが演奏する予定だ。