北上・西和賀

2団体が節目祝う 黒岩太神楽・黒岩太鼓 伝統芸能継承へ誓い【北上】

結成20年の節目に勇壮な太鼓を披露する黒岩太鼓のメンバー
黒岩太神楽の継承40年を祝い「めでた舞」を披露する黒岩小の児童たち

 北上市指定の無形民俗文化財・伊勢流黒岩太神楽(昆美知男庭元)の継承40周年と黒岩太鼓(小田島孝幸会長)の結成20周年を記念した合同発表会が30日、同市の黒岩地区交流センターで開かれた。関係者が自慢の舞や太鼓を披露して地域住民とともに節目を祝い、伝統芸能の継承を誓った。

 黒岩太神楽は、国替えの際に南部三郎光行公が甲斐の国から連れてきた芸能集団の一員が始まりとされ、200年以上の歴史があると伝わる。1979年に地元黒岩小学校の児童に伝承活動を始めた。黒岩太鼓は、地域おこしの一環として太鼓好きの人たちが集まって99年に結成。以来、地域の祭りや福祉施設への慰問などで披露している。

 現在のメンバーは、太神楽が小学生を含め22人、太鼓は8人。太神楽は小学生に継承活動を始めて40年、太鼓は結成から20年を機に合同で発表会を企画した。

 発表会では、両団体のメンバー合わせて23人が参加。黒岩太鼓は、激しいばちさばきと勇壮な太鼓の音を会場に響かせ、3曲を披露。太神楽はリズムに乗った獅子舞と小学5、6年生による副舞の「めでた舞」を披露。黒岩鬼剣舞も花を添え、鑑賞に訪れた地域住民を楽しませた。

 昆庭元は「継承活動を続けられたのは地域の協力のおかげ」と感謝した上で、「裾野を広げてここ数年のうちにはもう1団体作り、切磋琢磨(せっさたくま)しながら芸を深め合う環境をつくり出して後継者を育成し、末永く継承していきたい」、小田島会長(62)は「メンバーが少ない時期が長くあり苦労したが、地域の応援で続けることができた。今後も続けられるよう努力したい」と決意を新たにした。

 めでた舞を披露した6年小田島愛華さんは「ちょっと失敗したところはあるけど、一生懸命頑張って踊ることができた。後輩にも踊りや太鼓を続けてほしい」と期待した。

momottoメモ

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