NSPスポット誕生 磐井川堤防 メンバー立ち会いお披露目【一関】
一関工業高等専門学校出身のフォークグループNSPの代表曲「夕暮れ時はさびしそう」の舞台として知られる一関市中心部の磐井川堤防に「NSPメモリアルスポット」が誕生した。同市出身メンバーの故天野滋さんの命日に合わせ、1日夕、現地に中村貴之さん(宮古市出身)、平賀和人さん(花巻市出身)のメンバー2人を迎えてお披露目会を開催。市内外から駆け付けたファン約400人が、2人の思い出話を聞きながら当時を懐かしんだ。
NSPは、天野さんと中村さん、平賀さんの同級生3人で1972年に結成された。73年発売の「さようなら」でデビューし、74年の「夕暮れ時はさびしそう」がヒットするなど当時の代表的なフォークグループとして活躍した。
メモリアルスポットの設置は、「夕暮れ時はさびしそう」をアレンジした曲が、今年3月20日からJR一ノ関駅で新幹線発車メロディーとして流れていることを踏まえ、市が第2弾として企画した。
設置場所は、磐井川右岸の上の橋と磐井橋の中間点。2人掛けの木製ベンチのほか、歌詞が書かれた譜面台、アンプをモチーフにした説明板が設けられた。ベンチ近くには毎日午後5、6、7時に原曲が流れるスピーカーも整備された。
お披露目会であいさつした勝部修市長は「一関にNSPというグループがいて、この場所で歌が生まれたということを長く心にとどめておきたい。『夕暮れ時はさびしそう』を心の曲として皆さんも大切にしていただきたい」と来場者に呼び掛けた。
同日は、主催者の予想を上回り午前中からファンが続々と詰め掛け、午後5時30分の入場開始前から長蛇の列ができた。
群馬県館林市から夫婦で訪れた中里由起子さん(64)は「みんなを幸せにしてくれてありがとう」と感激していた。