奥州・金ケ崎

「高麗屋三代」りりしく 歌舞伎俳優 松本幸四郎さん 田んぼアートに感激【奥州】

「高麗屋三代」の田んぼアートを前に写真に納まる(左から)森岡会長、松本幸四郎さん、小沢市長

 奥州市水沢佐倉河字北田地内の田んぼアートを9日、歌舞伎俳優の十代目松本幸四郎さん(46)が訪問した。幸四郎さんは今年の田んぼアートの一つで松本一家が題材の「高麗屋三代」の原画を手掛けた。田んぼアート実行委員会(森岡誠会長)ら地元の関係者とファンが歓迎。松本さんは作品の出来を喜び、たびたび訪れてきたという同市でまた一つ新たな思い出をつくった。

 実行委は関係者を通じて幸四郎さんと知り合い、昨年一家3人がそろって新たな名跡を継いだことを受け、今年の田んぼアートの絵柄に決定。原画を基に、幸四郎さんと二代目松本白鸚さん、八代目市川染五郎さんのくまどりをアート化した。他に地元出身でメジャーリーガーの大谷翔平選手も題材となっている。

 同日は特設ステージだけでも150人近くが来場。歓迎行事で森岡会長(67)は「アートの稲には暑さに弱い品種もあったが、今年は涼しい。良い状態で幸四郎さんに見ていただけて幸せ」とあいさつ。小沢昌記市長も歓迎の言葉を述べた。

 ステージトークで幸四郎さんは「インパクトのある大きなキャンバスに、3人が襲名披露で務めた役のくまどりを提案した。出来に感激し、大谷選手とも並ぶことができた」と満足した様子を見せた。

 この日は北上市で白鸚さんとの襲名披露公演があった。これまでに当地の蝦夷(えみし)の英雄阿弖流為(あてるい)を演じたこともあり、公演関係や撮影などでも奥州市を訪れてきた。「縁がある所で、えさし藤原の郷が更地だった頃から来ていた。追い込みでも文意が通じるとても温かく優しい方々ばかり。人と自然の共存を強く感じる土地で、田んぼアートはその象徴。皆さんにこれからもたくさんの幸せが訪れるように」とことほいだ。

 このほかドレミこども園(菊池喜勢子園長、園児106人)の年長児21人が歓迎の遊戯を披露。「高麗屋三代」の田んぼアートの写真と、園児による似顔絵が幸四郎さんにプレゼントされた。

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