一関・平泉

五七五に景観残し 舞川俳句会 金山棚田で吟行会【一関】

金山棚田の風景を眺めながら作句する舞川俳句会員

 一関市舞川の舞川俳句会は11日、地元の金山棚田で吟行会を開いた。会員が、大小さまざまな圃場(ほじょう)が密集し昔ながらの農村景観を今に伝える名所で作句に励んだ。

 同会では句会を地元の一関文化伝承館で毎月開いているほか、吟行会を年1回催している。金山棚田での吟行会は、所有者による耕作が今年限りとなり来年以降の作付けの見通しが立っていないことを受け企画した。

 同日は佐藤清代表(87)をはじめ会員7人が参加。納得いく作品に仕上げようと、田植えから1カ月以上が経過して順調に生育している稲や圃場周辺の色鮮やかなアジサイなどをじっくり観察し推敲(すいこう)を重ねた。

 佐藤冬扇さん(86)は、目の前に広がる情景から「紫陽花や棚田の景に色添えて」と詠み、「棚田の景色は素晴らしい。見納めになるかもしれないと思うと寂しい」と語った。

 佐藤代表は「耕作放棄地が増える中、他にはないような農村風景が見られなくなるかもしれないと思うと残念。しっかり目に焼き付けて作品を作りたい」と話していた。

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