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EV総合優秀賞狙う 来月、学生フォーミュラ日本大会 連合チームが意気込み【岩手】

学生フォーミュラ日本大会に出場する岩手連合チームの車両

 学生が1年かけて製作したレーシングマシンの性能を競う「学生フォーミュラ日本大会2019」(自動車技術会主催)の電気自動車(EV)クラスに出場する岩手連合チームの学生らが19日、県庁で記者会見し、大会に向けた意気込みを語った。5回目の参戦となる今回は初めて回生ブレーキを採用することで燃費を伸ばし、二つのモーターで左右のタイヤを回す力を調整することでスマートなコーナリングを実現させ、最高賞の同クラス総合優秀賞を狙う。

 17回目となる今年の大会は8月27~31日、静岡県袋井市の小笠山総合運動公園(エコパ)で開かれ、国内外から98チームが出場する。ガソリン自動車(ICV)とEVの2クラスがあり、岩手連合チームは過去最多の26チーム(うち海外14チーム)が出場するEVクラスに挑む。

 今年の岩手連合チームは一関高専23人と岩手大2人の学生らで構成する。車両のコンセプトは「魁(さきがけ)」。回生ベクタリング制御による異次元のコーナリングを実現し、EVチームの先駆けとなる―という思いが込められている。

 コンセプトを実現するため、駆動装置を変更しモーターの出力を18年に比べて10キロワット向上させたホンダ製のモーターを使用した。昨年はトラブルがあって使用できなかった回生ブレーキを搭載し、減速時のエネルギーを電力に変えて減速しつつ発電する仕組みで、車両がより速く走れるようセッティング。また、ドライバーの思い通りに制御できる「車両を操る楽しさ」も突き詰めていく。

 これら3点に加え、整備性の向上、サスペンションアームなど各部品の軽量化、電気回路などソフトウェアにおいても制御の熟成を目指す。

 昨年は15チーム中5位。で、チームのプロジェクトリーダーで一関高専生産工学専攻科1年の千葉魁志さん(20)は「目指すはEV総合優秀賞。参戦5年目で初年度の先輩が卒業し技術継承が上手く行かず製作が遅れているが、順位を上げるべく部品の耐久性を高めるなど大会に向けた試走の一つ一つを大事にしていきたい」と力を込める。

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