北上・西和賀

庁舎新築工事に着手 北上消防署北部分署 来年5月完成目指す

北部消防庁舎新築工事安全祈願祭でくわ入れする髙橋市長

 北上地区消防組合は29日、北上市村崎野地内に建設する(仮称)北上消防署北部分署となる北部消防庁舎の新築工事安全祈願祭を現地で行った。2020年5月までの完成、6月初旬の開署を計画。東芝メモリなどの北上工業団地立地企業をはじめ飯豊、二子、更木の北部3地区を管轄する防火、防災拠点施設として整備する。

 北部地区には現在、市中心部の北上消防署から出動しているが近年は救急出動が多くなり、地元からは分署整備の要望が出されていた。同組合は当初、21年度の開署を検討していたが17年9月に東芝メモリ立地が決定。関連企業の進出が見込まれる中、増加する消防需要に対応すべく開署の計画を1年前倒しした。

 北上工業団地に近く、市道飯豊秋葉線沿いで交通アクセスにも優れた民有地を確保。用地交渉も順調に進み、造成工事も終えた。

 北部消防庁舎は鉄筋コンクリート造り一部二階建て。延べ床面積は949・05平方メートル。和賀中部、大堤両分署より規模的に大きく、3階建ての高所訓練施設を設ける。

 内部は仮眠室や食堂・休憩室、出動準備室などを設け、車庫にはポンプ車や救急車、化学車、広報車などを置く。人員は16人体制で、夜間や休日も含め常時5、6人程度を配置する。

 安全祈願祭には同組合職員や市、議員、地元代表者、施工業者ら約40人が出席。発注者で同組合管理者の髙橋敏彦市長がくわ入れを行い、工事の安全を祈願し玉串をささげた。

 髙橋市長は「北部3地区の要望に応え、市全体の安全につなげようと事業を進め、地権者の協力もありここまでこぎ着けた。防災、市民の安全・安心につながるよう祈念する」とあいさつ。施工業者を代表し、佐藤組(同市)の佐藤正昭代表取締役も事故防止と工期内完成を誓った。

 用地取得費や建設費、備品購入費なども含めた総事業費は約7億1000万円。

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