一関・平泉

金色堂の技に挑戦 中尊寺寺子屋 宮大工が「組木」指導【平泉】

山田さん(右)のアドバイスを受けながら、金色堂巻柱の2分の1の組木に挑戦する児童たち

 平泉町の中尊寺(山田俊和貫首)が夏休み中の児童を対象に開設する「中尊寺寺子屋」は3日、同寺で開かれ、参加者が同寺の金色堂にも使われている組木の仕組みを工作を通して学んだ。

 組木は、木造建築などで金属製のくぎや接着剤を使わずに木材を巧みに組み合わせる技術で、「中尊寺の大工さんと作る組木」と題した教室には町内をはじめ一関や奥州、盛岡市から児童13人とその家族が参加。半世紀前の金色堂解体修理にも携わった宮大工の山田雪さん(72)=一関市舞川=を講師に、金色堂の巻柱(まきばしら)の2分の1の組木に挑戦した。

 金色堂内陣にある巻柱には、表面に金や螺鈿(らでん)、漆などで平安時代の粋を尽くした装飾が施されているが、内部は八角形に加工したヒノキの柱芯木の表面に杉材の貼木を8枚貼り合わせた組木の技術が使われている。

 児童たちは、山田さんのアドバイスを受けながら木製のくぎを使い柱芯木の表面に貼木を組み付けたほか、金色堂解体修理の様子を収めた記録映画を鑑賞した。

 自由研究の一環で盛岡市から参加した大和久響也君(岩手大附属小6年)は「木を加工して組むだけでつなげてしまう昔の人の技術はすごい」と感心していた。

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