県内外

食品事業者の輸出促進 県南局 小口輸出で実証実験【岩手】

県内港湾新ルート構築へ

 県南広域振興局は、管内の食品関係事業者の輸出促進を図ろうと、県内港湾を使った小口混載物流ルートの構築を目指し、実証実験を実施する。実験は奥州市江刺稲瀬の白金運輸(海鋒徹哉代表取締役社長)に事業委託し、小口輸出で現在主流となっている京浜港からの輸出と県内港湾を使った輸出とで、輸送時間やコスト、利便性などを比較検証する。2020年2月までに2回を見込んでおり、1回目は岩手県産(矢巾町)が扱う調味料や麺と、和同産業(花巻市)の歩行型草刈機を載せて12日に釜石港を出港する予定だ。

 県南局によると、県内企業の小口輸出については、主に京浜港から行っており、陸送費用の高騰や荷量によって輸送業者から集荷拒否されるなどの問題があり、管内の食品関係事業者にとってはハードルが高い状況にあるという。この中、釜石港、大船渡港といった県内港から県内産品の小口貨物を輸出できるルートを構築する考えだ。

 実証実験は、見積もりなど書類上では見えない効果や課題を掘り起こし、▽商品の品質確保▽輸送時間、コストの比較▽企業がルートを活用する利便性―を検証する。通関手続きが可能な業者として、白金運輸に事業委託した。

 初回の実験は、5、6日に大船渡の混載貨物の受け渡しや保管を行う「CFS倉庫」に荷主が持ち込んで通関手続を行った上で、釜石港に持ち込み12日に出港。八戸、苫小牧を経由し、国際ハブ港となっている韓国の釜山港に18日に到着。再仕分けし26日に釜山港を出港して30日には中国大連に到着予定という。

 岩手県産が中国大連に向けて輸出するのは、佐々長醸造(花巻市)の「岩手名産生醤油」、花巻温泉(同)の「胡麻ドレッシング」、小山製麺(奥州市)の「三陸 海老塩わかめラーメン」など県内5業者の食品。「20フィート」といわれるサイズの海上コンテナに草刈り機と共に積み込む。

 県南局では南いわて食産業クラスター形成ネットワークなどでの引き合いもあるほか、通販などで県内港湾活用の小口貨物の輸出ルートの活用が見込まれるとみており、「今回の実証実験を通して関心を持ってもらい、小口混載輸出のニーズを掘り起こしたい」と期待を語る。海鋒社長は「実験が波及効果を生んで産業振興につながることを期待する。物流面のノウハウで地域に貢献したい」と話している。

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